ひじ関節のしくみ
肘関節は、上腕骨(じょうわんこつ)と隣り合わせに並んでいる橈骨(とうこつ)(親指側の骨)、そして尺骨(しゃっこつ)(小指側の骨)と呼ばれる2本の前腕骨からできている蝶つがい型の関節です。この3本の骨は互いに接触しており、肘関節のまわりは筋肉や腱に囲まれて補強されています。こうした組織が肘関節を支え、安定性を保ち動きやすくしています。
肘の軟部組織は肘を動かすだけでなく、手首や指の曲げ伸ばしなどの動作にも関係があります。肘は、膝関節や股関節のような体重が多くかかる関節ではないため、変形性肘関節症を発症する割合は高くはありません。しかし、骨折、脱臼などのケガや肘を酷使する過度なスポーツ、重労働などにより関節軟骨や靭帯が傷つくと変形性肘関節症を引き起こす危険性があります。