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専門医インタビュー

膝と股関節の痛みは早めの受診を!適切な治療を受け自分らしく生きましょう

増田 義久 先生

愛媛県

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日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学界、日本人工関節学会、日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会リウマチ医、医学博士
専門領域:整形外科(関節外科)

この記事の目次

年齢とともに、膝や股関節の痛みで悩む人が増えてきます。関節の痛みを引き起こす疾患にはさまざまなものがありますが、代表的なものとして変形性関節症があります。骨と骨の間のクッションとなる軟骨がすり減り骨が変形したりすることで炎症が起き、関節に痛みが生じる疾患です。「いつまでも自分らしい生き方をするためにも、受診と治療が大切です。」と話す、愛媛十全医療学院附属病院の増田義久先生に膝と股関節の治療などについて話を伺いました。

受診のタイミングはいつですか?

水中ウォーキング

水中ウォーキング

膝や股関節の痛みが2週間を超えて続いたり、階段の昇り降りや買い物など日常生活に支障をきたすようであれば、一度整形外科を受診することをお勧めします。医療機関で正しい診断を受けることで、まずはご自身の関節の状態を知ることが大切です。
普段の生活の中で痛みがある場合は、正座や和式トイレの使用などは避け、ベッドや椅子などを利用する洋式の生活に切り替えたほうが良いでしょう。
関節にとって、過度の体重は大きな負荷になっています。標準体重を超えている場合はまず3kg程度の減量をお勧めします。減量はちょっとという方は、せめて毎日体重計に乗る習慣をつけ、できるだけ体重を増やさないようにしましょう。関節が痛いと動くのが億劫になりがちですが、筋力を維持するためにも運動は大切です。プールでの水中ウォーキングや無理のない筋力トレーニングをぜひ行ってみてください。

変形性関節症とはどのような疾患ですか?

壊死(膝関節と股関節)

壊死(膝関節と股関節)

変形性関節症は、関節の軟骨がすり減ることで変形や炎症が生じて痛みが現れる疾患で、部位ごとに変形性膝関節症、変形性股関節症と呼ばれます。変形性膝関節症の原因として、もともとO脚であることや、肥満、関節内の半月板や靭帯の損傷、重労働やスポーツによる使いすぎなどが挙げられます。変形性股関節症は、もともと股関節の骨盤側の屋根が浅い臼蓋形成不全という状態の方に多くみられるのが特徴です。屋根が浅いことで股関節を動かした時に、股関節の一部に大きく負担がかかり、そこから変形が進んでいきます。
また近年は、骨壊死という疾患が変形性関節症へつながるケースも見受けられます。骨壊死とは、何らかの原因で血流障害が起こり、その部分の骨が壊死してしまうという疾患です。膝では関節の大腿骨(太ももの骨)側に起こることが多いです。股関節では大腿骨頭に起こることから、大腿骨頭壊死と呼ばれます。関節の疾患を発症した場合は、その部分から変形が進むこともありますので、より継続的に治療を続ける必要があります。
変形性関節症が進行すると、痛みのせいで外出ができなくなるなど生活への支障が出てきます。そこで注意したいのが、ロコモティブシンドロームです。これは動かないことで骨や筋力が弱まり、それにより立つ・歩くなどの移動機能が低下してしまう症状です。また、活動することができなくなると認知症につながる恐れもあり、痛みのために生活水準が低下してしまう可能性があります。症状が悪化していく前に、痛みにお悩みの方は一度専門医へご相談ください。

どのような治療法がありますか?

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射

膝関節、股関節ともに症状が初期の場合、保存治療から始めるのが一般的です。消炎鎮痛剤やシップなどの外用剤などを使って痛みを抑える治療を行います。このような薬物療法のほか、筋力維持のトレーニングやストレッチといった理学療法、サポーターや足の裏に付ける足底板(インソール)を用いる装具療法などがあります。また、膝についてはヒアルロン酸注射による治療もあります。ヒアルロン酸注射をすることによって関節の動きがスムーズになり、痛みを抑える効果があります。
このような保存治療をしていても改善が見られない場合や、強い変形がある場合、手術療法が選択肢の1つとなっていきます。
といっても手術は怖いイメージがあり、なかなか決断が難しいと思います。手術を決断されるタイミングは患者さんそれぞれです。孫と外出がしたい、旅行に行きたい、趣味を再開したいなどの目標があって手術に踏み切る方もいれば、保存療法を続けてきても痛みがおさまらず、これまでの治療に納得した上で手術を選択される方もいます。


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