専門医インタビュー
東京都
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歩く、股関節を曲げる伸ばすといった動作には、股関節の周りにある筋肉がとても重要な役割りをしています。筋力のバランスが保たれていることで、股関節が安定しスムーズに動かすことができるのです。そのため、手術前にまったく運動をしていなくて筋力がない方が手術を行うと、手術後のリハビリで急に筋肉を使うことになり、その結果、筋肉痛になったり腫れてしまったりすることがあります。このような状態になるとリハビリが進まず、社会復帰も遅れてしまいます。手術後リハビリを進めやすく、また健康に歩ける状態へ戻していくためにも、手術前のリハビリをお勧めしています。
一般的には手術をして翌日からリハビリを開始します。歩行器を使って歩く練習、杖を使って歩く練習、階段の昇り降りの練習とレベルを上げていきながら、退院を目指します。退院後もリハビリに通っていただき、正しい姿勢で歩けているか? 人工関節に負担のかかる歩きかたになっていないか? 手術前の癖のついた歩き方に戻っていないか? など歩容のチェックを行います。リハビリが終わった後も、定期的に受診を行い、股関節に問題がないかチェックしてもらうことが大切です。日常生活では、転倒に気を付けていただき、手術後3か月までは特に激しいスポーツなどを控えるようにしましょう。
股関節の痛みに悩んでいる方の中には、お仕事や子育てなどで働き盛りの方も多くいらっしゃると思います。なかなかご自身の股関節について考えるタイミングは少ないかもしれませんが、早めに受診をして股関節の状態を知ることで、治療選択の幅も広がります。現在ではどのような治療が受けられるのか、不安や疑問に感じることはぜひ一人で悩まず専門医に相談されることをお勧めします。
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