メニュー

専門医インタビュー

膝の痛みによる悪循環を断ち切りましょう
ご自身の状態を確認するために専門医にご相談ください

この記事の専門医

武藤 治 先生
  • 武藤 治 先生
  • 医療法人順正会 横浜鶴ヶ峰病院 病院長・理事
  • 045-371-2511

神奈川県

プロフィールを見る

取得資格:日本整形外科学会整形外科専門医、日本整形外科学会脊椎脊髄病医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本整形外科学会運動器リハビリテーション医

この記事の目次

リハビリで注意することはありますか?

手術翌日から立つ、車いすに乗るというリハビリを開始

手術翌日から立つ、車いすに乗るというリハビリを開始していきます。その後は、患者さんの状態に合わせ、膝の可動域や筋力訓練など本格的なトレーニングに移行していきます。入院期間中にしっかりリハビリを行い、病院の周りを歩ける、階段昇降ができるといった、日常生活での歩行に困らない状態になるのが退院の目安です。
リハビリは入院期間中だけでなく、退院してからも続けて欲しいと思います。ただし、痛いのを我慢しながら無理矢理にリハビリを行う必要ないので、1年くらいゆっくり時間をかけるつもりで、痛みをともなわない範囲で筋力トレーニングや可動域訓練に取り組むようにしましょう。

日常生活では、どのようなことに気を付けたほうが良いでしょうか?

膝立てなど膝の前面が地面に着く動作は控えてください

膝の前面を切り手術を行っていますので、膝立てなど膝の前面が地面に着く動作は控えるようにしてください。また、脚を地に着けた状態で、膝関節だけをひねる動作も控えるようにしてください。膝をひねる動作が必要な時は、膝だけをひねるのではなく、脚全体をひねり人工関節に負担がかからないように注意しましょう。人工関節は金属でできているので、少々のことで壊れることはありません。しかし、転倒などによって人工関節周辺の骨が骨折することがあります。骨折予防だけでなく人工関節をしっかり支える上でも骨の健康が大事です。手術前には必ず、骨粗しょう症のチェックを行います。骨粗しょう症が見つかれば治療を開始し予防に努めるなど、膝だけを診るのではなく、全身をきちんと確認し、人工関節が長持ちするように骨折しないように予防していくことが大切だと思います。
退院後、しばらくすればゴルフをされたり、自転車に乗ったり、お孫さんと旅行に行かれたりされる方もおられます。日常生活では特に活動の制限はありませんので、膝が痛くて諦めていたことをしっかり行って頂き、人生が好循環になることを目指していただきたいと思います。

膝の痛みに悩んでいたり、困っていたりする方へメッセージをお願い致します

膝に痛みがあれば、まずは整形外科を受診いただき、正確な診断を受けて欲しいと思います。テレビや雑誌など巷には様々な情報があふれていますが、中にはご自身の状態に適していない運動療法や治療法などが含まれていることがあります。整形外科では、痛みやその方の状態に合わせた運動療法などをカスタマイズして指導することもできます。受診を控えることで、痛みが増すだけでなく、膝以外の股関節や脊椎など他の部分が悪化したり、心の病が生じたりすることがあります。膝だけでなく、全身状態に問題ないかを確認するためにも、痛みをあまり我慢し過ぎず、お気軽に専門医にご相談ください。


この記事の医師がいる
病院の詳細はこちら

ページの先頭へもどる

PageTop