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専門医インタビュー

股関節痛の原因は様々、治療法も色々、痛みを我慢せずに専門医に相談を

この記事の専門医

内山 勝文 先生
  • 内山 勝文 先生
  • 北里大学病院 整形外科 准教授
  • 042-778-8111

神奈川県

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専門分野:股関節外科、骨バンク
資格:日本整形外科学会専門医
福島 健介 先生
  • 福島 健介 先生
  • 北里大学病院 整形外科 講師
  • 042-778-8111

神奈川県

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専門分野:股関節外科、スポーツ、骨バンク
資格:日本整形外科学会専門医、日本体育協会公認スポーツドクター、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション専門医

この記事の目次

退院後に気を付けることは何ですか?

内山先生(右)と福島先生(左)

内山 異常は出来るだけ早く察知したいので、年に1回は受診してくださいとお願いしています。人工関節を入れると周りの骨の応力が変わり、一部分だけ骨粗しょう症がひどくなり、弱いところが折れてしまうことがあります。年に1回の受診の際に、骨粗しょう症チェックをし、状態に応じた対策をとります。

福島 退院直後の、まだ人工股関節の状態がしっかりとしていない間は、あまりがんばってウオーキングをすると、股関節が炎症を起こしてしまうこともあるので注意して下さい。
その代わり、手すりにつかまって、片足で1分間ほど、膝が内側に入らないように意識して立つ訓練をして下さい。こんなことがリハビリになるのかと思われるでしょうが、片足で立つことが歩くことにつながるのです。もっとできる人は、片足でスクワットをするのも良いかもしれません。2~3カ月もすれば人工股関節にしたことも忘れてしまう「Forgotten Hip」という状態になっているでしょう。
構造的にいって、人工股関節は絶対に外れないということはないのですが、膝を胸の辺りまで上にくっつけ曲げるような動きをしなければ、特に動きに制限はありません。日常生活の中でそんな動きをすることはないでしょうから、普通に過ごしている分には大丈夫。

退院後の様子はどうですか?

内山 ゴルフやテニスをする人は珍しくありませんから、「何ラウンド回りました」とか、「海外旅行に行ってきました」と言う人や、中には、マウンテンバイクに乗っている人もいます。本人はとても充実した生活を送っていらして楽しそうです。孫が生まれるから手術をしようと決める人が多いのですが、手術をしたら孫の世話を押し付けられて、かえって大変になったと苦笑いされる人もいます。

福島 患者さんは、趣味やスポーツなど好きなことをやりたいから、手術を受けようと決めるのですから、皆さん思う存分やりたいことをして楽しんでおられますね。孫の世話ができるようになったとか、娘の結婚式に出席することができたと喜びの報告をされる人がたくさんいます。

股関節の痛みで悩んでいる方にメッセージをお願いします。

内山 勝文 先生

内山 股関節の痛みで困っているなら、まずは専門医を受診してください。レントゲンをとるなどして、痛みの原因や股関節の状態をきちんと把握しておきましょう。歳のせいだから我慢しようとか、気にしないでおこうなどと思わないで。痛みがあるなら、何か原因があるのです。痛みの原因が股関節であるならば、股関節の専門医が診れば分かります。
日本女性の平均寿命は長くなっています。変形性股関節症と診断されても、あきらめないで、自分の生き方に合わせた治療の選択を一緒に考えていきましょう。

福島 健介 先生

福島 レントゲンには映らない、MRIを撮ってみないと分からない股関節の痛みの原因もあります。あるいは、筋力不足に起因して股関節が痛くなることもあります。
股関節の痛みを我慢し続けていると、股関節が硬くなって動かしづらくなり、さらに左右の足の長さも違ってくるし、かばいながら動くので腰やほかの関節に痛みが出ることもあります。
股関節の痛みをあきらめず、放置せず、股関節の専門医に相談しましょう。


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