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専門医インタビュー

これから先の人生を、どう過ごしたいか 専門医に相談し治療法を探していきましょう

この記事の専門医

六本木 哲 先生

神奈川県

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東京慈恵会医科大学卒業
資格:日本整形外科学会認定整形外科専門医、東京慈恵会医科大学整形外科講師(非常勤)、日本人工関節学会評議員、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本リハビリテーション医学会認定臨床医、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本整形外科学会認定リハビリテーション医

この記事の目次

どのくらいで退院できるのですか?

入院期間は平均3週間ですが、その間に行うリハビリが重要です。普通の生活ができるように、例えば、自宅の玄関の段差を上がれるか、家の中の動きはもちろん、外出も普通にできるように、そこを目指してリハビリをしていただいます。
もっとリハビリをしてから帰りたい人は、リハビリ病棟に移って、4週間くらい入院する人もいます。膝の曲がりが悪い人は、特にしっかりリハビリを続けてから帰っていただきます。退院後にも、自宅で行う練習方法を指導しています。

退院されてからはどのようなことをされていますか?

日本は超高齢化社会になっており、女性の50%が90歳まで生きるといわれる時代です。
人工膝関節の耐用年数は向上しており、一度いれたら一生使える可能性は高いと思います。
しかし活動性など人によってまちまちですので、定期的に受診いただき人工関節の状態を把握することが大切です。
退院後は転ばないように気を付けさえすれば、自分のやりたいことをしてください。ただ、車の運転は、しばらく控えて。脚に力を入れてブレーキを踏めるようになったら運転も可能です。強い衝撃が加わるようなスポーツはしないほうがいいのですが、日本では75歳でバレーボールやハンドボールの競技をやる人はそうたくさんはいないでしょうし、マラソンやトライアスロンをする人もいないと思います。ゴルフやウオーキングを楽しむのはむしろ勧めています。
膝が悪くなったためにゴルフができなかった患者さんが、両膝を人工膝関節にし、手術後痛みがなくなって、ゴルフを続けている方も数人います。

膝の痛みに悩んでいる方へメッセージをお願いします

六本木 哲 先生

この先、自分はどういう人生を送ってどういうレベルで生活をするかを、きちんと考えてほしいと思います。今の状態だと将来、確実に車いすの生活になるけど手術は嫌だというなら、仕方ないと思います。また、痛みはあるけど、痛みと上手く付き合っていくことができればそれも選択肢の一つだと思います。大事なのは自分がどのレベルを求めているのかです。
糖尿病や心臓の疾患がある人などのリスクがあっても、その持病が安定していれば人工膝関節置換術を行うことができます。痛みなくどんどん歩けるようになると、全身の健康状態も良くなっていきます。2足歩行をする人間は、平地をきちんと歩けることが基本だと思います。歩けなくなると全身の機能が衰えるので、認知症が引き起こされることもあるかもしれません。
さまざまな選択肢はありますが、あくまでその人本人が主体となり、考えていただきたいと思います。
不安なことや分からないことがあれば、躊躇なく専門医に相談して下さい。
医師としても健康寿命の延伸を目指し、努力していきたいと思います。




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