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専門医インタビュー

ロコモを放置せずいつまでも歩けるように早目に、前向きな治療選択を

この記事の専門医

岸田 俊二 先生
  • 岸田 俊二 先生
  • 聖隷佐倉市民病院 院長補佐兼手術部長兼骨粗鬆症リエゾンサービスセンター長
  • 043-486-1151

千葉県

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日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会リウマチ認定医
所属学会:日本整形外科学会、日本人工関節学会、日本股関節学会、関東整形災害外科学会、American Academy of Orthopaedic Surgeons
評議員・幹事:日本整形外科学会 広報渉外委員会委員長(令和元年-令和2年)、AO Trauma Japan 上級会員、ロコモチャレンジ!推進協議会委員、Journal of Orthopaedic Science 査読委員

この記事の目次

変形性股関節症の治療について教えてください

どんな治療法が適しているのか、それを見極めるには、まず始めに股関節の状態をレントゲン検査などで確認する必要があります。治療の目標は、日常生活を快適に暮らすことだと思うので、そのために必要な治療法を医師考え、選択していくことが大切だと考えています。
変形性股関節症が初期の場合、運動療法で股関節痛が改善することがあります。患者さんの中には、これ以上悪くなるのが嫌だからと運動することを自分で制限してしまっている人がいます。もちろん、痛みが強いときは無理をせずに休んでいることも大切です。しかし、鎮痛薬を使って痛みが落ち着いていれば、できる範囲で運動をし、股関節周りの筋力強化を行ってください。特に、人間がしっかり立つのに重要な役割を果たす中殿筋や腸腰筋、大殿筋を強化することは、股関節痛の改善に役立つと思います。具体的には、水中ウォーキングや水泳。股関節にあまり負荷をかけずに筋力をつける運動です。あとは、バランスをつけるには片脚立位運動(片脚立ち)、足の筋肉を鍛えるにはスクワットが有効だといわれています。

片脚立ちとスクワット

片脚立ちとスクワット ロコモパンフレット(公益社団法人 日本整形外科学会)より抜粋

その他にどんな保存療法がありますか?

過体重の人は減量し股関節への負担を減らすことも大切です。ただし、食事制限によるダイエットは、かえって筋肉を落としてしまい、本来の目的から外れてしまうので、バランスの良い食生活を心がけるように。
しかし、さまざまな方法を試したけど痛みが改善しない、鎮痛薬を飲んでも買い物や仕事に行くのが大変になってきたら、手術という選択肢もあります。ただし、必要に応じて鎮痛薬を使いながら日常生活が快適に送れるのであれば、無理に手術を行う必要はないと思います。


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