専門医インタビュー
大阪府
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生活スタイル、家族、仕事など、それぞれの事情があると思いますので、納得いくまで担当医と相談してほしいと思います。入院期間は、短ければ1週間、病院内でしっかりリハビリするなら3週間が目安です。費用に関しては、治療も手術も保険適用の対象ですし、ほとんどの場合は高額医療制度が適用されます。収入に応じて差はあるものの、おおむね10~30万円ぐらいの範囲に収まるのではないでしょうか。
理学療法士のサポートのもと、手術当日からリハビリテーションがスタートします。ベッド上で体を動かす程度の軽いものから始め、徐々に歩行訓練などに移行していきます。手術を受ける多くの方は、股関節の筋力や関節の動きの低下など機能障害をきたしている方が多いのです。そのため手術後初期に行うリハビリでは、脚を上げづらいという方が少なくありません。そこでリハビリ初期の段階では、歩行アシストロボットを使い、股関節や膝への負担を抑えながら歩行機能を回復させる「ロボットリハビリテーション」を実施することで、その後のリハビリが順調に進められるようになっています。このように手術手技や人工関節などの進歩だけでなく、リハビリの方法も進化しています。
退院すればすぐに日常生活が可能です。ただし、人工関節が自分の骨にしっかり固着するには3ケ月ぐらいかかりますし、長年股関節を患ってきた方ほど、筋肉が固まっていたり、動きが悪くなっていたりしますので、その間はリハビリを続けていただいたほうがいいですね。しかし、3ケ月もすればスポーツなども行えるようになります。手術をするかどうかで悩まれる方は少なくありませんが、手術後は、多くの方が「もっと早く手術すれば良かった」といわれます。
変形性股関節症は、特に中高年の女性に多い疾患ですが、必ずしも中高年の方だけの病気ではありません。先天的な臼蓋形成不全があれば、場合によっては20~30代で痛みが出ることもあります。股関節の痛みは生活の質に直結しますから、痛みがあれば我慢せず専門医にかかって、まずは原因をはっきりさせてほしいと思います。
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