専門医インタビュー
大阪府
プロフィールを見る
一般的に膝関節・股関節ともに手術翌日からリハビリを開始し、杖歩行や階段昇降、可能な方は独歩ができるようになって、約3週間で退院というのが一つの目安になります。
時にはお孫さんとサッカーをするために、70代半ばの女性が術後2週間で理学療法士とサッカーボールを使ってリハビリをすることもあります。「高齢だから歩ければいい」のではなく、家族と一緒に生活するためのリハビリにつなげていくことも大切です。
また、高齢化が進み、80代、90代で独居の方も少なくありません。一人暮らしを支援するために、術後のリハビリだけでなく、術前からリハビリを導入することで筋力の強化を図ったり、医療ソーシャルワーカー(MSW)と一緒に、退院後の生活が安全に行えるように自宅環境の改善にも関わることも可能になってきています。
関節の痛みや悩みは一人ひとり異なり、それに対する治療法もまた年齢、進行度、生活様式などによって様々です。大切なのは自分がどんな生活を望んでいるのか、何をできるようになりたいかです。子育てや親の介護ですぐに治療を始められなくても、あきらめたり無理をすることはありません。そんなに治療を急ぐ必要のないケースも結構あります。専門医に相談すれば現時点の選択肢、5年後、10年後の選択肢を示してくれるでしょう。それを確認したうえで、患者さん自身が判断すればいいと思います。
いずれにしても、自分の関節の状態を正しく診断してもらうことが重要ですから、違和感を覚えたり、動きづらさを感じたら、早めに膝や股関節の専門医に相談することをお勧めします。
ページの先頭へもどる
PageTop