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専門医インタビュー

あきらめずに、外傷の専門医を探して相談を

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神奈川県

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昭和63 年北海道大学卒業、日本整形外科学会専門医、日本救急医学会専門医、日本手外科学会専門医、 日本外傷学会専門医、日本マイクロサージャリー学会評議員、日本外傷学会評議員、 AO Trauma Japan 理事、日本骨折治療学会評議員、日本重度四肢外傷研究会代表、 救急整形外傷シンポジウム(EOTS) 世話人、日本外傷整形外科セミナー(JOTS) 世話人

この記事の目次

外傷後遺障害にはどのようなものがあるのですか?

外傷後遺障害の程度もいろいろです。ちょっと脚が曲がっているとか、本来は頭上まで上がる腕が肩までしか上がらないなど、軽度の障害もたくさんあります。多くの患者さんは、「こんなものかな」と思って、あきらめて暮らしていることが多いのではないでしょうか。
後遺障害で多い症状としては、骨がつかない偽関節や骨折が転位したまま癒合した変形治癒などがあげられます。これは、ほとんどの大きい病院の整形外科を受診すれば治ると思います。
また、皮膚がない、骨が出ている、細菌感染による骨髄炎や神経損傷の場合は、移植治療が必要になります。皮弁移植、骨移植をすれば治る可能性が高い患者さんは、かなりの数いらっしゃいますが、これらの治療は特殊な病院で行われています。

外傷箇所によって使いわけられる医療機器の一例

皮膚移植と皮弁移植と骨移植について教えてください。


皮膚移植は、どこかから皮膚を剥いで、皮膚のないところに貼りつける治療、骨移植は骨がないところに、主には骨盤から骨をもってきてつなぐ治療です。単に皮膚や骨を移植するのはそれ程難しくありませんが、血管のついた皮膚(皮弁と言います)、血管のついた骨を生きたまま移植するとなると手術の難易度は上がります。その場合、血管を繋ぐ行為よりもどの血管とどの血管をつなぐかという計画の方が難しく、組織が上手く再生するかはこの計画にかかっているといえます。なお、骨については、移植だけではなくボーントランスポート(骨延長術)という、未熟な骨をゆっくりと牽引することで骨を延長する方法もあります。
また移植手術の術後は、患者さんの状態をできる限り見守り続けることが重要です。移植手術がうまく終わったとしても1割くらいはトラブルが起こります。心配して常に観察していれば、血行の状態が悪くなっているという異変に、いち早く気づいて対処することができます。具体的には、容態の異変に気付き2時間以内にもう1回手術をやり直せば、患者さんを救うことができます。

最後に、現在悩みを抱えている患者さんへ一言お願いします。

いつまで経っても良くならない、いつになったら治療が終わるのだろうと思ったら、まず、医師を変えて相談してみてはいかがでしょう(セカンドオピニオン)。手術後、半年経っても状況が好転しない場合は、後遺障害を疑っていいと思います。それでも、適切な病院で適切な治療を受ければ、ある程度の障害は治ると思います。
本来ならば、最初に外傷センターのような施設に運ばれて治療を受けるのが望ましいのですが、日本に外傷センターはありませんし、外傷整形外科を専門としている病院は全国でもまれです。したがって、仮に後遺障害が出てもあきらめずに、積極的にインターネットなどで情報を取りにいく、口コミを頼るなど、専門の医師に巡り合う努力をすることが大切です。


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