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専門医インタビュー

四十肩、五十肩、腱板断裂 歳のせいだからと諦めないで 肩の痛みの治療方法は色々あります

この記事の専門医

平塚 圭介 先生
  • 平塚 圭介 先生
  • 医療法人社団青洲会 神立病院 理事長
  • 029-831-9711

茨城県

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日本整形外科学会 整形外科専門医

この記事の目次

腱板断裂がある場合、どのタイミングで手術を考えたほうが良いでしょうか?

腱板断裂

腱板断裂

日常生活で肩が痛くて洗濯物をかけられない、農家の方がレンコンを引き抜けないからと手術を希望される場合もあります。しかし肩の腱板断裂があっても命に直結するわけではなく、ある程度、日常生活ができていれば無理に手術をしなくて良いと思います。ですので手術を考えたほうが良いタイミングはご自身が手術を受けたいと希望された時が良いタイミングではないかと思います。
しかし腱板断裂による痛みのせいで、十分に睡眠がとれなくなってくると、血圧が上がるリスクや糖尿病など全身状態の悪化につながることがあります。全身状態の悪化だけでなく、眠れないと精神的にも良くありません。もしも睡眠薬を飲まないといけないくらい悪化している状態であれば、手術を考える必要があると思います。また手術にはさまざまな方法がありますので、ご自身の生活に沿った治療を選択していただきたいと思います。

腱板断裂で行われる関節鏡視下手術やリバース型人工関節について教えてください

関節鏡視下手術

関節鏡視下手術

関節鏡視下手術は、肩を数ケ所切開し、そこから小型のカメラや治療器具を挿入し、モニター上で確認しながら行います。断裂している部分を縫合したり、断裂が大きい場合は大腿筋膜を移植し再建するという手術を行います。手術後3~4週間程度は装具で固定するのですが、その間に肩の筋肉が固まってしまうことがあり、そのような場合はハイドロリリースを追加することがあります。
腱板が機能していないと、従来型の人工肩関節では腕を挙げることができなかったのです。しかしリバース型人工肩関節が、2014年から日本国内でも講習会への参加など一定の基準を満たした医師のもと制限をかけながら安全に普及していっています。リバース型人工肩関節は、従来型人工関節の構造を反転させたため、腱板が機能していない広範囲肩腱板断裂や変形性肩関節症で手が挙がらなくなってしまった方でも肩の動きを取り戻せる可能性がある手術方法なのです。

リバース型人工肩関節と関節鏡視下手術の違いについて教えてください

リバース型人工肩関節

リバース型人工肩関節

リバース型人工肩関節は、関節鏡視下手術と比べ術後の痛みが圧倒的に少なく、またリハビリに要する期間も短くなります。リバース型人工肩関節の手術後は、すぐに肩を挙げられるようになるのですが、関節鏡視下手術後、腱板が安定するまでに負担をかけたりすると、再び断裂することがあります。断裂しないように慎重に肩を動かすなど、治療後にいろいろな制限が設けられるのは患者さんにとってストレスになるのではないでしょうか。
関節鏡視下手術後、落ち着いてくれば特に制限はありませんが、リバース型は、ある一定の角度までですが、スムーズに腕を挙げることが可能となります。ご自身がどこまでのレベルを求め、何をしたいのかによって選択する手術方法が変わってくると思います。


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