治療法
治療法は?
関節の病気の場合でも、程度が軽い場合は、投薬や理学運動療法といった保存的療法で症状を和らげることができます。ただし、痛みが継続する場合や、機能の回復が見込めない場合、関節リウマチが進行した場合には、人工肩関節全置換術などの手術療法が必要になります。
広範囲腱板断裂関節症および変形性肩関節症(OA)の治療法
保存的治療
急性期には肩を出来るだけ動かさないよう安静にすることが基本です。その他、肩甲上腕関節内注射や理学運動療法などがあります。
運動療法:ストレッチ、水中運動など
薬物療法:ヒアルロン酸注射、ステロイド注射など
装具療法:サポーター、装具など
手術的治療
保存的治療に並行し、肩の痛みが持続し、骨の変形が進んでいて、日常生活に支障をきたす場合は、手術療法が選択されます。手術では軟骨の変性部位を取り除き軟部組織の機能を再現します。軽度~中程度の変形性肩関節症や関節リウマチの場合は、骨棘を直視下または関節鏡視下(内視鏡)で切除します。変形や関節の動きが重度の場合は、金属やプラスチックでできた人工関節に置き換える「人工肩関節全置換術」を行います。人工関節全置換術の入院期間は、およそ3~4週となります。
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人工肩関節全置換術
関節の痛みの原因であるすり減った軟骨と傷んだ骨を切除して、金属やプラスチックでできた人工関節に置き換える手術で、痛みの大きな改善が期待できます。
関節リウマチ(RA)の治療法
基礎療法
まずは、日常生活の見直しを行うことが重要です。バランスの良い食事を心がけ、関節に負担がかからぬよう体重コントロールや日常動作にも注意が必要です。
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バランスの良い食事
関節リウマチは貧血を起こしやすいため、たんぱく質や鉄分を補給しましょう。 -
関節への負担を減らす
作業を行う際はできるだけ脇を締めて行い、就寝時に肘関節後方に枕やタオルなどを置いたりして肩関節伸展位を避けるようにしましょう。
薬物療法
関節リウマチに処方される薬には以下のようなものがあります。
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抗リウマチ薬
免疫を調整して滑膜炎を抑え、病気の進行を防ぐ効果が期待できます。痛み止めの薬ではないため即効性はありません。 -
生物学的製剤
バイオテクノロジー技術で作られた薬。従来の抗リウマチ薬に比べ薬剤費が高価ですが、関節破壊を抑える効果が高い医薬品です。ただし、肺炎などの肺機能への感染が副作用として現れる場合があるため注意が必要です。 -
副腎皮質ステロイド剤(ステロイド)
炎症を抑えて、痛みや腫れを和らげるほか、免疫を抑制します。 -
非ステロイド性抗炎症薬(消炎鎮痛剤:しょうえんちんつうざい)
炎症や腫れを抑え、痛みを和らげる作用があります。
※いずれの薬も、胃腸障害や感染などの副作用が起こる場合があります。詳しくは、かかりつけの医療機関で確認しましょう。
理学療法
関節リウマチには物理療法と運動療法の二種類の理学療法があります。
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物理療法
温熱療法などにより、痛みや腫れを軽減する。 -
運動療法
関節リウマチ運動により関節周りの筋力を強化し、関節を動かす機能を改善する。
手術療法
まずは、前述の保存的治療(手術をしない治療)を試みますが、効果がない場合や関節障害がすすんだ場合には手術による治療を行います。
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滑膜切除術
関節内で増殖した滑膜を切除する手術です。一時的な除痛効果は高いものの、関節可動域の大きな改善は期待できず、また、短期で再発することがあります。 -
人工関節置換術
関節の痛みの原因であるすり減った軟骨と傷んだ骨を取り除いて、金属やプラスチックでできた人工関節に置き換える手術で、痛みと関節の動きの大きな改善が期待できます。