関節リウマチ(RA)治療法
(3)手術療法
機能障害の程度によっては、機能回復を目的として手術の適応となる場合もあります。
代表的な手術療法には次のようなものがあります。
滑膜(かつまく)切除術
滑膜切除術は、滑膜を取り除く手術です。
RAの関節では滑膜が増えて炎症・関節破壊を引き起こしています。
そのため滑膜切除術を行うことで、関節の腫れと痛みの抑制が期待できます。
関節リウマチそのものの進行を抑制することはできません。
部位によっては 鏡視下(きょうしか)手術で行われます。この場合、鏡視下滑膜切除術といって、皮膚に小さな穴を開けて滑膜を切除します。皮膚や関節の大きな切開を行わないため、術後の回復が早いのが特徴です。鏡視下滑膜切除術では、関節の変形や拘縮(こうしゅく)が少ない場合、リハビリを行ってから2週間程度で普通の生活を行うことが可能です。
人工関節置換(ちかん)術
関節リウマチによって変形した関節を人工の関節(人工関節)に置き換える手術です。主に膝関節、股関節の手術が行われていますが、肩関節、肘関節、指関節、足関節もあります。
腱移行(けんいこう)術、腱移植(けんいしょく)術
腱の断裂を修復するための手術方法です。
この手術では、断裂した腱を、もともとつながっていた腱とは別の太い腱につないだり、他の腱を移植して足りない分を補ったりします。
薬指や小指の 伸筋腱(しんきんけん)断裂の治療として多く行われます。