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人工関節とは

コラム20 手術を受けるために必要な準備は?

人工関節手術を受けることを決めたら、手術の日程を決めることになりますが、手術を受ける前には、様々な準備が必要になります。今回は、手術の4週間前から前日まで、必要と思われる準備を紹介します。この順序で準備を行っておき、できる限り不要なトラブルを避けるようにしましょう。

手術の約4週間前

関節の構造や人工関節置換術について十分に理解しておく

関節の機能や動き方を理解し、人工関節置換術について学んでおくことが重要です。

主治医に質問したい内容をまとめておく

医師に確認すべき質問事項をまとめて、次回の診察日に持っていきましょう。医師から手術前の準備について説明を受けるときはメモをとり、自宅に戻ったらすぐに見直しましょう。

手術の約3週間前

友人や家族に手術を受けることを連絡しておく

入浴、トイレ、食事、着替え、家事、買い物、病院と自宅の往復、数週間続けるリハビリなど、早期回復するためには、誰かしらの手助けが必要になる場合があります。そのため、前もって家族や友人に連絡して、必要な手配を整えておきましょう。自宅で手を貸してくれる人がいない場合は、在宅介護サービスについて調べておくのも良いでしょう。

術後の回復のために自宅の準備を整える

掃除用具や缶詰など、よく使用する物は手の届きやすい棚に置き、高い棚や低い棚に置くのは避けましょう。食事の準備が簡単にできように、手術を受ける前に料理をして冷凍しておくか、冷凍食品を多めに備蓄しておくのも良いでしょう。およそ1週間分を目安にして、十分な量の食事を用意しておく必要があります。
転倒やつまずきを防止するためには、自宅の安全性について事前に確認しておく必要があります。長い電気コードや電話線は壁に沿うように動かし、ラグなどの小さな敷物は片づけ、浴槽には滑り止めのマットを敷きましょう。寝室を自宅の1階にすれば、階段を上らずに済みます。もし可能なら、すべての部屋に腕木付きの高い椅子を用意しましょう。

手術の約2週間前

抗炎症剤の使用を控える

手術前の2週間ほどはアスピリンと非ステロイド系抗炎症剤は使用しないよう医師から指示されることがあります。アセトアミノフェンは服用できる場合もありますが、必ず医師に相談してください。

手術の約1週間前

服用している薬の名前、用量、服用回数を書き出しておく

何らかの薬を服用している場合は、その薬の名前、用量、服用回数を含めたリストを作成し、入院前の診察時に持参しましょう。

不在時の環境を整える

各種料金の支払口座の残高を確認し、請求書の支払いを済ませる、ペットがいる場合はその世話を手配する、新聞の配達を停止する、などの対応をとっておくとよいでしょう。病院からの退院後にリハビリテーション施設に移る場合は、自宅に戻れるまで郵便物を保管してもらえるよう、郵便局に不在届を提出しておく必要があります。

スーパーや薬局で事前に買い物を済ませておく

退院後すぐに必要になる可能性のある物品のリストを作成して、それらを買いに行くようにしましょう。また、一部のスーパーや薬局では、自宅への宅配サービスを利用することができます。こうしたサービスを利用すれば、手術後にあまり出歩かなくて済むようになります。スーパーや薬局に電話して、宅配サービスを行っているかも合わせて確認しておいてください。

手術までの1週間

入院時に持っていく物をそろえる

手術に備えて病院に持参した方がよい物のリストを以下にあげておきます。ただし、大切な物は手術が終わるまで家族に預けておくか、手術後に戻る予定の病室に置いておくことをお勧めします。
歯ブラシ、歯磨き粉、ヘアブラシ、メガネやコンタクトレンズ、くし、デオドラント用品、シェービングクリーム、電気ヒゲそり、シャンプー、下着、衣服など、個人用の身だしなみ用品、入院用のスリッパやゴム底の靴、ゆったりした部屋着

貴重品を保管する

宝石類、クレジットカード、車や家の鍵、小切手帳、個人的に価値の高い品物などは自宅で保管し、入院の際に持っていくお金は、新聞や雑誌などを購入できるだけの少額にしましょう。

手術の前日

深夜以降は飲食を控える

多くの場合、手術前日からの深夜以降は飲食禁止の指示が出されます。詳細は医師に確認してください。麻酔科医から手術前日の夜に服用する薬剤が処方される場合もあります。

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